こんにちは、なおじです。
3歳の孫が、このところ急に“男の子っぽく”なってきました。
わざとこちらの顔を見ながら悪さをしてみたり、すぐに全力で走りだしたり。ついこの間まで、「これこれ、こういうわけだからダメなんだよ」と説明すれば通じていたのに、このごろはニヤリと笑って同じことをくり返すようになりました。
教師生活35年。教室では何千人という子どもたちと向き合ってきましたが、じいじになってみると話は別です。「これは理屈では止めきれないな」と感じる場面が、はっきり増えてきました。

まずは基本の考え方を押さえる
「3歳児がなぜ“わざと”悪いことをするのか」「叱る前に確認したいポイント」など、基本的な考え方については、前の記事で詳しく解説しています。
👉 関連記事:3歳児がわざと悪いことをしたとき|正しい叱り方のコツ
この記事では、実際のケース(塀のぼり・飛び出し)をもとに、なおじと娘が悩みながら出した「現実的な対応」をお伝えします。
ケース1:隣の家の塀にのぼる孫

うちの孫はジャングルジムが大好きで、高いところに上るのが大得意です。
それ自体は元気でよろしいのですが、最近の悩みは「隣の家の塀」登りです。
- お隣の塀を見つけると、よじよじと登り始める
- 止めると、こちらの様子をうかがいながら、また登ろうとする
- 「ここはお隣の大事な塀だから登らないでね」と説明しても、数日たつと同じことをする
娘(孫の母)は保育士で、子どもの扱いは正直かなり上手です。
普段は、「ここで走ると危ないよ」「○○くんが怪我したら、ママ悲しくなっちゃうよ」と、気持ちと理由をセットで伝える、教科書どおりの声かけができています。
それでも、この「塀のぼり」だけは、何度説明してもストップがかからない。
「冒険したい」「登りたい」という気持ちはわかる。
でも、お隣の塀は壊すわけにはいかないし、落下も怖い。
じいじとしても、「ここはさすがに止めなきゃいけないな」と、首をひねる日々です。
どう考えるか
3歳前後の子どもは、「どこまで大人が本気で止めるのか」を、行動で確かめる時期です。
塀のぼりのような行動には、
- 自分の力を試したい(冒険欲求)
- どこまでが本当にダメなのか、境界を確認したい(試し行動)
という二つの気持ちが重なっているように見えます。
だからこそ、ここだけは「気持ちはわかるけれど、ルールとして絶対にダメ」という線を、はっきり引く必要があります。
ケース2:道路への飛び出し
もう一つ、もっと切実な悩みがあります。
- 家から道路に向かって、急に走り出してしまう
- そのたびに、娘は手を握り、目を見て
- 「けがをしたら、お母さん本当に悲しくなっちゃうよ」
- 「車は急に止まれないから、飛び出したらダメだよ」
と伝える
- その場ではしゅんとするのですが、数日するとまた同じことをする
命に関わる行動なので、娘も真剣です。
じいじとしても、「ここは昔ながらの厳しい叱り方も必要かもしれない」と頭をよぎりました。
しかし、いざ目の前の3歳児に向き合うと、怒鳴ったり、怖がらせる言葉を投げることには、どうしても抵抗があります。
「これは親夫婦の問題だから、じいじは口を出しすぎない方がいいのか」
「でも、命のラインだけは、大人みんなで同じ線を引いた方がいいのではないか」
正直に言えば、今のなおじは、この問いに一番悩んでいます。
命に関わる行動は「理屈+強めのブレーキ」が必要

塀のぼりも、飛び出しも、「できるだけやらせてみたい」と「ここだけは絶対にダメ」がぶつかる場面です。
ここで、大人側が意識したいポイントは三つあります。
- 「わざと」でも、まずは理由を短く伝える
「ダメ!」だけで終わらせず、- 「ここはお隣の塀だから登らないよ」
- 「ここは車が来るから、飛び出すと本当に危ない」
と、できるだけ短く「ダメな理由」を添えます。
- 「命のライン」だけは、いつもより強く伝えていい
普段は優しく説明する方針でも、命に関わる行動については、一度はっきりと強く制止して構いません。- 声のトーンを下げて、真剣に目を見る
- 「これは本当にダメだよ」と短く強く伝える
- 手をしっかり握って、その場を離れる
- 叱ったあとに、「あなたが大切だ」というメッセージを添える
強く叱ったあと、ほんの一言でいいので、- 「○○が大事だから言っているんだよ」
- 「大好きだから、ケガしてほしくないんだ」
と、行動ではなく「あなた自身は大切だ」というメッセージを足しておきます。
じいじはどう関わるか
では、祖父としてなおじはどうしているか。
正直に言えば、
- 命に関わる場面では、娘夫婦の方針を尊重しつつ、同じラインで叱る
- その一方で、孫と二人きりのときには「登っていい場所」「全力で走っていい場所」を一緒に探す
この二本立てで向き合っています。
例えば、塀にのぼりたがる日は、
- 「ここは登らないよ。登りたいなら、公園でジャングルジムにしよう」
と、ルールを短く伝えつつ、 - 実際に公園に行き、「ここなら好きなだけ登っていいぞ」と一緒に楽しむ。
道路で走りたがるなら、
- 車が来ない広場や公園で、「ここなら好きなだけ走っていい」と、思い切りつきあう。
「ダメ」を増やすだけではなく、「ここならOK」を一緒に見つける役割なら、じいじにもできると感じています。
正解は一つではないが、「守りたい線」ははっきりさせる
3歳児の「わざと悪いことをする」行動に、唯一の正解はありません。
子どもの気質、家庭の環境、大人の性格によって、「ちょうどよい叱り方の強さ」は変わります。
ただ、命に関わる行動についてだけは、
- ここだけは絶対ダメ、と大人側が線をはっきり決める
- 理由を短く伝える
- 必要なら一度しっかり強く止め、その後はルールと環境で守る
- 叱ったあと、「あなたが大事だ」という言葉を添える
この4つを意識していれば、大きく道を誤ることはない、というのが今のなおじの実感です。
なおじ自身、孫の成長とともに、まだまだ悩み続けています。
この記事は、「正しい育児の答え」というより、「元教師じいじと保育士ママが、今ここまで考えた途中経過」の記録です。
同じように「わざと悪いことをする3歳児」と向き合っている方に、
「うちも同じだな」「この線の引き方ならやってみようかな」
と、少しでもヒントになればうれしく思います。