こんにちは、なおじです。
「わざとやってるよなあ」
3歳くらいになると、こちらの顔を見ながら、あえてダメなことをする場面が増えてきます。
今までは「これこれ、こういうわけだからダメなんだよ」と話せば通じていたのに、最近はニヤッと笑って同じことをくり返す。
この変化に戸惑う大人は、決して少なくありません。

なぜ3歳児は「わざと」悪いことをするのか
3歳前後の子どもは、「自分」と「大人」の境界線を一気に広げようとする時期です。
できることが増え、言葉も一気に伸びてくる一方で、「どこまでが許されるのか」「自分はどれくらい大切にされているのか」を、行動で確かめようとします。
その中に、大人から見ると「わざと悪いことをしている」と見える行動が含まれます。
実際には、次のような気持ちが重なっていることが多いようです。
- どこまでが本当にダメなのか、境界を確かめたい
- かまってほしい、注目してほしい
- 自分の気持ちをうまく言葉にできず、行動でぶつけている
大人が「ダメと言ってもやめない」「目を見てニヤッとする」場面でも、子どもの側は、「大人の反応を見て、安心したい」「自分の存在を確かめたい」という、ある意味とても真剣な“実験”をしているのかもしれません。
「試し行動」としての「わざと」
子どもが大人の愛情や境界線を確認するために、あえてやってはいけないことをくり返す行動は、「試し行動」と呼ばれることがあります。
これは問題児だからというより、「この大人は自分を見捨てないだろうか」「どこまでが本当に危ないことなのか」を、体当たりで知ろうとする発達のプロセスです。
元教師として教室で見てきたのは、「試し行動」が強い子ほど、本当は不安が大きく、安心できる大人を探している、という姿でした。
3歳の子どもも同じで、「悪い子」になりたいわけではなく、「あなたは本当に自分のことを見てくれているか」を知りたくて、何度も同じことをしてしまうのです。
叱る前に確認したい3つのポイント
では、どう叱ればいいのでしょうか。
その前に、次の3点を一度自分に問いかけてみると、対応が少し落ち着きやすくなります。
- 本当に「わざと」なのか
大人には「当然のルール」でも、子どもには初めて知る境界かもしれません。
一度しか説明していないのに、「わざとだ」と決めつけると、大人の方が感情的になりやすくなります。 - 今、この子は何を確かめたがっているのか
ただ面白くてやっているのか。
それとも、最近怒られることが増えて、わざと大人の反応を見ようとしているのか。
背景の気持ちを想像してみると、言葉のかけ方が変わってきます。 - こちらの余裕が足りなくなっていないか
大人側が疲れていたり、時間に追われていたりすると、同じ行動でも何倍も腹が立ちます。
「今日はこっちの余裕が足りないな」と気づけるだけでも、叱り方が少しマイルドになります。
効果的な叱り方の基本線

3歳くらいになると、「理由」を伝えればわかる場面も増えてきます。
ただし、長い説教はほとんど入っていきません。叱るときの基本線は、次の3点です。
- 短く、具体的に「ダメな理由」を伝える
「走っちゃダメ」より
「ここで走るとぶつかって痛いから、歩こうね」
と、危険や相手の気持ちに結びつけて伝えると、子どもなりに筋道を理解しやすくなります。 - 気持ちは受け止め、行動には線を引く
「やりたいんだね」「楽しいんだね」と気持ちは認めつつ、「でもこれは危ないからダメ」と行動には線を引く、という二段構えにします。
これが続くと、「自分が否定された」のではなく、「この行動だけがダメなんだ」と少しずつ分かってきます。 - 「わざと」に過剰に反応しない
大人が強く反応するほど、「これはすごく効く行動なんだ」と学習してしまうことがあります。
危険でない範囲のことなら、淡々と注意してサッと場面を変える、別の遊びや役割を渡すなど、「大騒ぎにしない」工夫も有効です。
元教師じいじとして、孫と向き合ってみて
教員生活では、「叱る場面」を無数に経験してきました。
それでも、自分の孫となると、まったく別物です。
「わざと悪いことをしてこちらの様子をうかがう」3歳児を前にすると、頭ではわかっていても、感情が先に揺さぶられます。
最近、自分に言い聞かせているのは次のことです。
- 一度で変えようとしない(小さな積み重ねでいいと決める)
- 叱る前に、一呼吸おいてから声をかける
- 「この子は今、何を試しているのかな」と、心の中でそっとつぶやく
すると、不思議と声のトーンが少し落ち着き、「あなたが嫌いなんじゃない。これは危ないからダメなんだよ」と伝えやすくなりました。
実際の悩みケースから考える:命にかかわる行動の場合の𠮟り方
この記事では、3歳児の「わざと」行動の理由と叱り方の基本をお伝えしました。
では、実際に「塀にのぼる」「道路に飛び出す」といった危険な行動に直面したとき、どう対応すればいいのでしょうか。
なおじと娘(保育士)が本気で悩んだ2つのケースを、次の記事で詳しく紹介しています。
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