
こんにちは、なおじです。
「かがくの里って見学できないの?
せっかく子どもが興味を持ったのに……」
そういう声、けっこう多いんですよね。
でも大丈夫です。
かがくの里の楽しみ方は、現地に行くだけじゃない。

学研の図鑑・番組の動画・周辺の体験施設を組み合わせれば、夏休みの自由研究どころか、理科や社会科の教科書より深い学びが生まれます。
35年間、子どもたちに社会科を教えてきたなおじが、かがくの里図鑑のレビューと、里山学習に使える教材・体験施設を丁寧にまとめました。
この記事でわかること
- 学研「かがくの里×図鑑LIVE」の内容・対象年齢・口コミ
- 番組を使った自由研究アイデア(テーマ別)
- 親子で体験できる周辺施設(常陸太田・水戸周辺)
- なおじが教壇で実感した「里山学習の効果」
かがくの里図鑑の中身とは

発売3日で重版した異例のヒット作
2022年3月24日、学研プラスから
『所さんの目がテン!かがくの里×学研の図鑑LIVE 里山の生き物図鑑』
が発売されました。
定価1,540円(税込)、B5判80ページ。
発売からわずか3日で重版決定という、図鑑としては異例のヒット。
「なんでたった80ページの図鑑が、そんなに売れるの?」
なおじも最初はちょっと首をかしげました。
でも内容を見てわかった。
これ、ふつうの図鑑じゃないんです。
200種の里山生物を「エリア別」に見せる工夫

かがくの里で実際に確認された生き物を、田んぼ・畑・雑木林・川沿いなどのエリア別に200種掲載。
監修には、宇都宮大学農学部教授の高橋行継氏、また地球工作所の斉藤秀生氏・千葉洋明氏など、番組の農業・生態系担当の専門家が名を連ねています。
「番組でチラッと映ってたあの虫、なんだろう?」
そういう疑問に、すぐ答えてくれる構成。
これが子どもに刺さる理由だと、なおじは思います。
対象年齢と使い方のポイント
公式の読者対象は「小学生〜大人」。
ただ、なおじの感覚では小学3年生(9歳)以上が最も使いやすいです。
番組を見ながら「あの生き物は何だろう?」と感じた瞬間に図鑑を開く——
この「問いが先、図鑑が後」という順番が決定的に重要です。
図鑑を最初から全部読もうとすると、たいていの子どもは2分で閉じます。
なおじも授業で何度も経験しました(笑)。
「図鑑は読む本じゃなくて、引く本」。
35年の教壇から声を大にして言いたい。
番組で広がる自由研究アイデア

「所さんの目がテン!」が最高の副教材になる理由
「所さんの目がテン!」のかがくの里コーナーは、2014年からの長期記録が蓄積されていて、NTVのYouTubeチャンネルでも一部が視聴できます。
なおじが社会科教師として使っていた言葉があります。
「体験なき知識は砂上の楼閣」。
実際に農作業をしたり、ミツバチを観察する映像を見ることで、子どもは「こういうことだったのか!」と腑に落とします。
教科書の文字だけでは、なかなかそうはならない。
えっ?映像を見るだけで勉強になるの?
なおじ、実は最初は懐疑的でした。
でも農業体験の映像を見た後、「田んぼの生き物を調べたい」と言い出した生徒が3人も出てきた。
これが映像×図鑑の組み合わせが強い理由です。
👉関連記事:主体的・対話的で深い学びとは
自由研究テーマ別:番組の使い方ガイド

| 自由研究テーマ | 対応する番組内容 | 学年目安 |
|---|---|---|
| ニホンミツバチの生態 | ミツバチ分蜂観測・養蜂の回 | 小4〜中学生 |
| 米づくりの科学 | 田植え〜収穫・品種比較の回 | 小3〜小6 |
| 土と微生物のしくみ | 土間作り・たたき技法の回 | 小5〜中学生 |
| 茅葺き屋根と断熱効果 | 母屋建設プロジェクトの回 | 小6〜中学生 |
| 里山の昆虫・植物観察 | 四季の生き物観察の回 | 小1〜小4 |
さあ、夏休みのテーマが決まりましたか?(笑)
「ニホンミツバチ分蜂観測」なんて、番組を見た後だったら図書館で本を探す子が絶対に出てきます。
でも、宿題はちゃんと自分でやること。
「図鑑に全部書いてあったのでコピーしました」は自由研究じゃないですよ、とだけ言っておきます(笑)。
👉関連記事:かがくの里10年・100回超放送の里山再生記録
親子で体験できる周辺施設ガイド

「行けないなら近くで体験」という発想
かがくの里は現在、一般公開されていません。
私有地かつ研究目的の土地ですから、無断で近づくのはマナー違反です。
でも、常陸太田市や水戸周辺には、里山・農業・自然体験ができる施設がいくつかあります。
「番組で見た光景と同じだ!」と感じる体験ができれば、それだけで子どもの記憶に深く刻まれます。
なおじが教師時代に、農業体験施設を遠足や校外学習で使っていて
いつも感じていたこと——
「教室では寝ていた子が、畑では誰よりも一生懸命」。
これ、大袈裟じゃなくて本当の話です。
里山学習に使える体験施設(茨城県内)
| 施設名 | 場所 | 体験内容 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 国営ひたち海浜公園(自然体験ゾーン) | ひたちなか市 | 自然観察・農業体験 | 広大な自然環境 |
| 笠間芸術の森公園 | 笠間市 | 自然散策・陶芸体験 | 文化との融合 |
| 茨城県植物園 | 那珂市 | 植物観察・自然学習 | 専門的な植物展示 |
| 水戸市植物公園 | 水戸市 | 熱帯植物・自然観察 | 温室で年中楽しめる |
⚠️ 各施設の体験プログラム・営業時間は変更される場合があります。
訪問前に公式サイトでご確認ください。
西山荘で「江戸の里山暮らし」を感じる

常陸太田市内には、水戸光圀公ゆかりの隠居所「西山荘」があります。
江戸時代の里山暮らしを肌で感じられる場所。
かがくの里のコンセプトである
「自然と人間が共生する暮らし」と、
実は驚くほど重なっています。
かがくの里の番組を見てから西山荘を訪れると、
「光圀公もこういう里山の中で暮らしていたのか」
という発見があって、社会科と理科が一気に繋がる。
これ、なおじが個人的に推すルートです(笑)。
👉関連記事:かがくの里の場所と行き方は?母屋完成も解説
元教師が語る里山学習の本当の価値

「理科離れ」を防ぐのは体験と物語だった
なおじが教師になった1980年代後半、「理科離れ」という言葉が社会問題になり始めました。
それから35年以上経った今も、同じ問題が続いています。
なぜ解決しないのか?
なおじが思うのは、
「生きている自然に触れる機会が、学校の授業から減り続けた」
からではないか、ということです。
かがくの里が取り組んでいることは、ニホンミツバチを増やすことでも米を作ることでもなく、
「科学は自分たちの暮らしと繋がっている」という感覚を届けることだと思います。
その意味で、この図鑑と番組を組み合わせた学習法は、
学習指導要領が掲げる「主体的・対話的で深い学び」に
見事に合致しているとなおじは感じます。
里山ひとつ 子どもの目には 宇宙かな (なおじ)
里山学習を家庭・教室に取り入れる3ステップ
- まず番組を見る:NTVのかがくの里コーナーで興味のテーマを見つける
- 図鑑で深める:里山の生き物図鑑で気になった生き物・植物を調べる
- 体験で確かめる:周辺の農業体験施設や自然公園で「本物」に触れる
この順番を守るだけで、
夏休みの自由研究は「やらされる宿題」から
「自分で答えを探す冒険」に変わります。
「それって理想論じゃないですか、先生」
と言われそうですね(笑)。
でも、なおじは実際に教室でこれをやりました。
ゴールデンウィーク前に農業体験を授業に組み込んだら、その後の授業で出る質問の数が、それ以前の3倍近くになったことがあります。
本当の話です。
図鑑でもっと学びたい人へ:関連書籍も活用しよう
生き物・農業テーマを広げる図鑑3選
里山の生き物図鑑一冊で終わらせるのは、正直もったいない。
図鑑は「シリーズで揃えるほど深くなる」性質があります。
「学研の図鑑LIVE」シリーズは、
昆虫・動物・植物など幅広いジャンルが揃っていて、
里山の生き物図鑑と一緒に使うことで
知識の幅が一気に広がります。
| 図鑑ジャンル | 対象年齢の目安 | かがくの里学習との対応 |
|---|---|---|
| 昆虫図鑑(学研の図鑑LIVE) | 小3〜大人 | ミツバチ・里山の昆虫観察に直結 |
| 田んぼと水の生きもの図鑑 | 小2〜小6 | 稲作・水生生物テーマに対応 |
| 植物図鑑 | 小4〜大人 | 茅葺き・里山の草木と連携 |
NHK for Schoolも無料で使える
NHK for Schoolの「ダーウィンが来た!」授業向けクリップや
「ツルハシブラザーズ」は無料で視聴できます。
里山・農業テーマも充実していて、自由研究の下調べにも使いやすい。
また、環境省の「自然共生サイト」公式ページには、かがくの里を含む認定サイトの情報が掲載されていて、
調べ学習の一次資料として使えます。
「無料でここまで使えるの?」と、なおじも調べていてちょっと驚きました。
👉関連記事:かがくの里の母屋・隈研吾が茅葺きを選んだ理由

Q&A|よくある疑問にお答えします
Q1. 里山の生き物図鑑は何歳から使えますか?
A. 公式の読者対象は「小学生〜大人」です。
なおじの感覚では、小学3年生(9歳)以上が最も使いやすいです。
ただ低学年のお子さんでも、
写真・イラストを「見る」だけなら年長〜小2でも十分楽しめます。
読み聞かせしながら一緒に見るという使い方が、
家庭での最初のステップとしてお勧めです。
まず図書館で借りて確認してから購入するのが、
元教師として推奨する方法です。
Q2. 自由研究でかがくの里を取り上げてもいいですか?
A. もちろん大歓迎です。
「所さんの目がテン!かがくの里プロジェクトの科学的取り組み」は、
理科・社会・総合学習の複数教科にまたがる優れたテーマです。
番組の内容をそのままコピーするのはNGですが、
自分で観察・測定・比較のプロセスを加えれば立派な研究になります。
審査員が評価するのは「独自の視点と検証プロセス」です。
「身近な素材で自分が確かめた」という姿勢が、
入賞への近道です。
Q3. かがくの里に見学に行くことはできますか?
A. 現時点では、かがくの里は一般公開されていません。
私有地かつ研究目的の土地ですので、無断立ち入りはできません。
番組・図鑑で内容を楽しみながら、
周辺の西山荘や体験施設を活用するのが最も現実的な方法です。
👉関連記事:かがくの里の場所と行き方は?母屋完成も解説
Q4. 夏休みの自由研究で入賞しやすいテーマは?
A. 35年の教育経験から言うと、
入賞しやすいテーマは「地域性+科学性」のある研究です。
かがくの里のテーマでいうと、
「地元の里山の昆虫観察」や
「在来種ミツバチと外来種ミツバチの違い」などは、
独自性が出やすいです。
「身近な場所を自分の目で調べている」という姿勢が
審査員に刺さります。
Q5. 図鑑の購入はどこが一番いいですか?
A. Amazonでの購入が最も手軽です。
定価1,540円(税込)、送料の扱いも安定しています。
図書館にも所蔵している場合があるので、
まず借りて手に取ってみてから購入を判断するのもいい方法です。
なおじとしては、
「一度実物を見てから判断する」を強くお勧めします。
筆者紹介|なおじ
なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、
指導主事を5年、校長を11年務めました。
退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。
指導主事として教師の授業研究を支援し、
校長として学校全体の教育方針を担ってきました。
退職後もボランティアで学習支援を続けながら、
「学ぶことの面白さ」を伝え続けています。


