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中学生が社会科を苦手にする5タイプ別に、教材と通信教育の選び方を元社会科教員がわかりやすく整理

中学生の社会科が苦手になってくると、「何か教材を足した方がいいのか」「通信教育に申し込むべきか」と、選択肢だけが増えて迷いやすくなります。
問題集も通信教育もそれぞれ役割が違うのに、「評判がよい」「みんな使っている」という理由だけで選んでしまうと、子どものつまずき方と教材の機能がすれ違ったまま、勉強時間だけが増えてしまいがちです。

この記事では、元社会科教員としての経験をもとに、「中学生が社会科を苦手にする5つのタイプ」から出発しながら、社会科教材の選び方と比較の視点を整理していきます。
読み終えるころには、「うちの子には、どのタイプの教材ジャンルから試すとよさそうか」を、保護者と本人が一緒に判断できることを目標にします。

教材選び
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目次

まず「社会科のつまずき方」を5タイプで見る

同じ「社会科が苦手」という言葉の裏側にも、子どもによってつまずき方は少しずつ違います。教室で見ていると、おおよそ次の5つのタイプに分けて考えることができます。

つまづき5タイプ
  • 社会科=暗記科目だと思い込み、興味が湧かないタイプ
  • 因果関係や資料問題で筋道が立てられず、「答えだけ教えてほしい」と感じるタイプ
  • 発表が怖くて、社会科の授業そのものが緊張の場になっているタイプ
  • 授業スタイルが合わず、教室で「置いてきぼり感」が強いタイプ
  • 家庭学習の型がなく、テスト前だけ焦ってしまうタイプ

教材選びを考えるとき、いちばん最初にしてほしいのは、「どのタイプに近いかを、一つだけ仮に決めてみる」ことです。
もちろん完全に当てはまるわけではありませんが、「暗記のしんどさが大きいのか」「考え方が見えない不安が強いのか」「授業そのものがストレスなのか」で、合う教材の方向は変わってきます。

このタイプ整理そのものは、こちらの記事で詳しく書いてあります。

👉関連記事①:中学生が社会科を苦手になる5つの理由と暗記科目の誤解

社会科教材を選ぶときに押さえたい5つの比較軸

教材を選ぶ比較軸

次に、教材の種類を見ていく前に、「何を比べるか」の軸をはっきりさせておきます。
軸がないまま選ぶと、「とりあえず難しそうなもの」「とりあえず有名なもの」を手に取りやすくなり、子どものつまずき方とのズレが大きくなってしまうからです。

ここでは、社会科教材を見るときに意識したい軸を5つに絞ります。

  1. 教科書との連動度
    教科書準拠なのか、入試・模試レベルに寄せているのかで、「安心感」と「負荷」が変わります。定期テスト対策をしたいのか、受験まで見据えたいのかで、どちらを重視するかが違ってきます。
  2. 資料・地図・グラフの扱い
    社会科は本来、資料を読み取り「なぜ?」を考える教科です。資料読み取り問題や図解がどれくらい入っているかは、「暗記から考える学びに切り替えられるか」を左右します。
  3. 思考力・記述の比重
    一問一答中心の教材なのか、記述・論述まで求める教材なのかで、しんどさと伸びる力のバランスが変わります。論理が苦手な子には、いきなり記述だらけの教材より、「考え方の型」が丁寧なものが必要です。
  4. 学習ペースとボリューム
    毎日少しずつ進める設計か、テスト前集中型か、全教科まとめて面倒を見るタイプかで、家庭での管理の負担はだいぶ違います。家庭学習の習慣がない場合、いきなりボリュームのある教材を選ぶと、表紙だけ見て終わることもあります。
  5. サポート・フィードバックの有無
    通信教育やオンライン教材では、添削・質問機能・動画解説があるかどうかが、「続けやすさ」と「分からなさをため込まない仕組み」に直結します。一方、市販問題集は基本的に自力で読み解く前提なので、家庭でのサポート体制も含めて考える必要があります。

この5つの軸を頭の片隅に置いておくと、パンフレットや表紙を見たときに「うちの子には、どこが合いそうか」「どこがしんどくなりそうか」が、少しずつ見えやすくなるわけです。

社会科教材の主な種類と役割をざっくり把握する

社会科教材の種類と役割

ここからは、社会科の家庭学習によく使われる教材の種類を、役割ごとに整理していきます。
「どれが一番いいか」を決めるのではなく、「何に向いている教材なのか」を見ておくことが大事だと感じています。

通信教育・オンライン教材

通信教育やオンライン教材は、国語・数学・英語・理科・社会といった全教科を一括で面倒を見るサービスが中心です。
月額でテキストやタブレット教材が届き、動画授業や演習問題、添削課題などを通して、定期テストから受験までを見通しやすくする設計になっているものが多く見られます。

社会科に限って見ても、動画やアニメーションで歴史の流れや地理のイメージをつかみやすくする仕掛けや、資料問題を扱う講座が組まれているサービスが増えてきました。
ペース管理を画面上でできるものもあり、「家庭学習の型」がない子にとっては、全教科をまとめて整える道具にもなりやすいです。

その一方で、月額費用・端末環境(タブレットやPC)が必要で、社会科だけをピンポイントに強くしたい場合には「少し過剰」になるケースもあります。
「まずは社会科だけ整えたい」のか、「家庭学習全体を整えたい」のかで、通信教育の位置づけは変わってきます。

市販の問題集・ワーク

書店やネット通販で手に入る市販問題集・ワークは、学校のワークと並んで、定期テスト対策の道具としてよく選ばれます。
単元ごとに「確認問題」「実戦問題」が並び、穴埋め・選択・記述など、テストで出やすい形式に慣れることを目的にしたシリーズが多いのが特徴です。

社会科の場合、歴史・地理・公民の各分野を1冊にまとめたものもあれば、分野別に冊数を分けているものもあり、レベルも「基礎」「標準」「発展」と段階化されています。
演習量を増やし、テストで「どんな聞き方が多いか」をつかむには、問題集はやはり有効な道具です。

ただ、レベルや解説の厚みが子どもに合っていないと、「写すだけ」「丸暗記だけ」に流れがちです。
答えを写したあとに、「なぜこの答えになるのか」を親子で確認できる環境があるかどうかも含めて、選ぶ必要があります。

図解・資料重視の参考書

図解や資料に力を入れた参考書は、「社会科=暗記科目」というイメージを変えるうえで、私がもっと活かしたいと感じている教材です。
年表や地図、人物の相関図、制度のイメージ図などを通して、「流れ」「関係」「背景」が目に見える形で伝わるよう工夫しているものが多く見られます。

歴史なら、「この時期に戦争が増えたのはなぜか」を年表と地図から一緒に考えられるようにしたページ。
地理なら、「この町がここに発展した理由」を地形や交通の図から読み取れるようにしたページ。
公民なら、「この制度は誰のために作られ、誰が負担を負っているのか」を図解でざっくりつかめるようにしたページ。こうした構成の参考書は、暗記一辺倒から少し離れやすくなります。

ただ、問題演習が少ないものもあるため、定期テスト直前には問題集との併用が前提になります。
「流れをつかむ本」と「テスト形式に慣れる本」をどう組み合わせるかが、家庭側の設計のポイントです。

オンライン講座・動画教材

オンライン講座・動画教材は、講師が画面の向こうで歴史や地理をストーリーとして語ることで、「なぜ」「どうして」が頭に入りやすくなるタイプの教材です。
アニメーションや図解、板書の代わりにスライドを使いながら、倍速再生や再視聴にも対応しているサービスが多くなっています。

説明中心の授業スタイルが合わない子にとっては、「別のテンポ」「別の表現」で社会科に入り直す入口にもなりえます。
一方で、「動画を見たら分かった気になる」ことがいちばんの落とし穴で、ノートに書き、問題を解く時間とセットにして使わないと、定着しにくい側面があります。

タイプ別に合いやすい教材ジャンルと選び方のポイント

5タイプ別 学び方ガイド

ここからは、先ほどの5タイプそれぞれについて、「合いやすい教材の方向」と「選び方のポイント」を具体的に見ていきます。
あくまで方向性の話であり、「この教材だけが正解」という意味ではないことを、先にお断りしておきます。

タイプA|社会科=暗記科目だと感じている子

このタイプの子は、授業やワークが「覚えるためだけの時間」に見えてしまい、「何のために覚えるのか」が見えないまま退屈さが先に立っています。
覚えることそのものに悪意を向けているわけではなく、「覚えたあとに何をする教科なのか」が伝わっていないときに、この感覚が強くなりやすいと感じてきました。

このタイプに合いやすい教材の方向は、次の二つです。

  • 図解・物語性に富んだ参考書(歴史の流れや地理の背景が見える本)
  • 物語として社会科を語ってくれる動画教材(歴史ドラマ的な講座など)

「『なぜ?』のクイズから入るのが好きな子には、『中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本』のような、理由と一緒に図解で説明してくれるタイプも合いやすいでしょう。」

【NHK for Schoo】

「無料で使える映像教材としては、NHK for Schoolの社会・歴史動画もあります。人物の語りや現地の映像を交えた3分前後の動画は、教科書の文章だけではつかみにくい『場の空気』を感じるきっかけになります。」

選び方のポイントは、次のようなところにあります。

  • イラストや地図が多く、「どこで」「いつ」「だれが」「なぜ」が視覚的に伝わるページ構成になっている。
  • 章ごとに「なぜこの出来事が起きたのか」「どうしてこの地域が注目されるのか」といった問いが、文章の形で入っている。
  • 1ページあたりの情報量が詰め込みすぎておらず、「読むだけで疲れてしまう」状態になりにくい。

暗記のしんどさを一度横に置き、「意味や背景に興味を持てるかどうか」を試すための道具として、こうした参考書や動画を位置づけると、社会科の表情が少し変わって見えてきます。

タイプB|因果関係・資料問題の筋道が見えない子

「答えだけ教えてほしい」という言葉の裏には、途中の考え方が分からない不安が隠れていることが多い、と私は教室で感じてきました。
理由を答える問題や、グラフ・資料から読み取る問題で、「何から考え始めればいいのか」が見えないまま、答えだけを求められているように感じてしまうタイプです。

このタイプに合いやすい教材は、次のようなものです。

  • 資料問題に特化したワークや問題集(グラフ・表・資料文を扱う教材)
  • 解説が「手順」を細かく示している問題集(ステップを分けて理由を組み立てる教材)

「資料の読み取りそのものを練習したい場合は、『中学総合的研究 高校入試問題集 社会 資料読解 新装版』のように、地図や統計資料をまとめて扱う問題集も一冊候補になります。」

『中学総合的研究 高校入試問題集 社会 資料読解 新装版』

選ぶ際には、次の点をチェックしてみてください。

  • 「①事実を○つ書き出す」「②そのつながりを考える」といった、考え方のステップが紙面に明示されている。
  • 記述問題の模範解答が、「理由の組み立て方」まで言葉で説明されている(ただの完成品ではなく、材料の拾い方や並べ方が分かる)。
  • 因果関係を示す矢印や、比較の軸が図で示されており、「どこを比べればいいか」が視覚的にもつかめる。

論理的に考える力は、生まれつきだけで決まるものではなく、こうした「型」を何度か練習することで育っていく部分が大きいと感じています。
教材そのものが「型」を持っているかどうかを、少し意識して見てみてください。

タイプC|発表が怖く、意見を言うことに抵抗がある子

社会科の授業は、制度や歴史を覚えるだけでなく、「自分の意見を話す時間」が多くなりやすい教科です。
そのこと自体は大事な側面ですが、「間違えたくない」「笑われたくない」気持ちが強い子にとっては、社会の時間そのものが緊張の場になり、「教科そのものが苦手」と感じることにつながりがちです。

このタイプには、次のような教材が役割を果たしやすいと感じます。

  • コラムや「考えてみよう」の欄がある参考書(感じたことを一言だけ言葉にしやすい本)
  • 通信教育のうち、社会科の教材に「意見を問う場面」と「正解の説明」がバランスよく入っているもの

社会科を「暗記科目」から「問いを立てて考える科目」に切り替える入口として使いやすい、中学社会のクイズ形式入門書です。【中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本

中学社会のなぜ?が1冊でしっかりわかる本

社会科だけでなく、全教科の家庭学習のペースをまとめて整えたい家庭向けの通信教育として、進研ゼミ中学講座も候補になります。

選び方のポイントは、次の点です。

  • 正解・不正解だけでなく、「いろいろな見方」の例が載っているか(例:賛成・反対の立場ごとに意見が紹介されている)。
  • 親子で読みながら、「あなたはどう思う?」と一言問いかけやすい分量と紙面になっているか。
  • 記述例が「完璧な模範解答」だけでなく、「こういう言い方もある」という形で複数示されているか。

発表が怖い子にとって大切なのは、「正しい答えを言う場所」から、「感じたことを一言だけ言ってみる場」への感覚の切り替えです。
教材がその入口を少し広げてくれるなら、教室での一言も少し出しやすくなります。

タイプD|授業スタイルが合わず、教室で置いてきぼり感が強い子

社会科の授業は、教師の説明が続き、板書を写す時間が長くなりやすい教科でもあります。
耳で聞くことが得意な子はついていけても、「目と手で動かしながら覚えたい」タイプの子は、次第に「何を学んでいるのか」が分からなくなり、教室の中にいるのに話の外側に立っているような感覚を抱きやすくなります。

このタイプには、次のような教材が合いやすいと考えています。

  • タブレット型通信教育・オンライン教材(映像・インタラクティブな問題で学べるサービス)
  • 地図・年表・白地図を動かすワークブック(地図に色を塗る・なぞる・カードを動かすタイプの本)

専用タブレットと映像・インタラクティブ問題を組み合わせて、家庭でも「わかる」まで学びを積み重ねやすい通信教育です。追加受講費0円のオンラインライブ授業もあり、全教科の学習ペースをまとめて整えたい家庭の候補になります。

ベネッセ

地図の情報を「見て覚える」だけでなく、白地図に色を塗ったり地名を書き込んだりしながら整理したい子には、『白地図ワーク』(二宮書店)のような作業形式のワークブックも一冊候補になります。

『白地図ワーク』(二宮書店)

選び方のポイントは、次のようなところです。

  • 画面上や紙面上で、「手を動かす仕掛け」があるか(なぞる、クリックする、カードを置き換えるど)。
  • 1回の学習が短時間で区切られており、「少しずつ進めて達成感を得る」設計になっているか。
  • 地図や年表を、自分の手で完成させていくプロセスが組み込まれているか。

社会科を「頭の中だけの教科」ではなく、「目と手と心で触れる教科」として捉え直せる教材は、授業スタイルが合わない子にとって、もう一度入っていく入口になりやすいと感じています。

タイプE|家庭学習の型がなく、テスト前だけ焦る子

最後のタイプは、普段の家庭学習がほとんどなく、定期テスト前に「何をすればいいか分からない」状態で焦りが強くなる子です。

家庭学習がテスト前の「ワーク埋め」だけになると、社会科に限らず、出来事だけを覚える学び方になりがち。
そのままでは、「何がどうつながっているか」「自分の暮らしとどう関わるか」を考える力が育ちにくくなります。
つまり、制度やニュースを自分の生活に引き寄せて判断したり、動いたりする『実社会で生きる力』の土台が十分に身に付かない。

見かけの学力(テストの点)は悪くないのに、社会科で本来狙うべき根本的な学力──『生きる力』の土台がないまま中高生時代を通り過ぎてしまう危険があるわけです。

テスト範囲の穴を埋める学び方は、短期的には点数を支えてくれる。
けれど、「線路の地図」を眺める時間がないままだと、長い目で見たときの学びとしてはどうしても弱くなる。
だからこそ、社会科は、「出来事や用語を並べる時間」といっしょに、「そのつながりや意味を地図として見る時間」を、家庭学習の中に少しずつ戻していく必要がある、と私は考えています。

このタイプには、次のような教材が合いやすいでしょう。

  • 教科書準拠の定期テスト対策ワーク(範囲ごとにチェックできる問題集)
  • 学習計画を立てやすい通信教育(「いつ・どこまでやるか」が画面上で見えるサービス)

学校の教科書に沿って、テスト範囲ごとに「ここまでやれば一通り終わる」という目印をつけたい場合は、『中学 教科書ワーク 社会』のような教科書準拠ワークを一冊決めておくと、家庭学習のペースを整えやすくなります。

『中学 教科書ワーク 社会』

選ぶときには、次の点を意識してみてください。

  • 「単元×回数」で、どの範囲をいつまでに終えるかが見通せる構成になっているか。
  • テスト範囲ごとに「ここまでできていれば大丈夫」というチェックテストが用意されているか。
  • 教科書のページと問題が対応しており、「教科書を読み返す時間」と「問題を解く時間」がセットにしやすいか。

テスト前に焦りすぎないためには、「日常の家庭学習の型」を少しずつ作る必要があります。
教材には、「型を作る道具」としての役割を期待し、そのうえで量やレベルを調整していく視点が大切だと感じています。

タイプ×教材ジャンル×ねらいを一目で整理する比較表

ここまでの話を、ざっくり一度整理しておきます。
次の表は、「教材の種類ごとに、どのタイプの子にどんなねらいで合いやすいか」「どんな点に注意したいか」をまとめたものです。

教材の種類合いやすいタイプねらいのイメージ注意したい点
通信教育・オンライン教材D・E:授業スタイルが合わない/家庭学習の型がない全教科のペース管理と、定期テスト・受験までの見通しを整える。月額費用と端末環境が必要。社会科だけ強化したい場合は過剰になることもある。
市販問題集・ワークB・E:資料問題で止まる/テスト前に焦る演習量を増やし、出題形式に慣れながら「考え方の型」を練習する。レベルと解説量が合わないと「写すだけ」「丸暗記」に流れやすい。
図解・資料参考書A・C:暗記化/発表への不安歴史の流れや地理の背景、制度の意味を視覚的に理解し、親子で一言話し合う素材にする。問題演習が少ない場合、定期テスト前には別の問題集が必要になる。
オンライン講座・動画A・D:興味喪失/授業スタイル不一致ストーリーや映像で「なぜ」「どうして」を伝え、別のテンポで社会に入り直す。視聴だけで満足しやすく、ノート・問題と組み合わせないと定着しにくい。

表はあくまで「地図」です。
実際に選ぶときには、子どもの様子を思い浮かべながら、「この教材ジャンルは◎」「このジャンルは今は○か△」と、印を付けてみるところから始めてみてください。

教材を導入するときに家庭側が整えておきたいこと

過程で整えておきたいこと

最後に、教材を選んだあと、家庭側で整えておきたいことを三つだけ挙げておきます。
どの教材を選ぶか以上に、「どう使うか」が子どもの負担と伸び方を左右すると感じてきたからです。

  1. 社会科を支える「軸教材」を1つに決める
    いきなり複数の教材を増やすより、「この子にとって社会科を支える軸になる教材はどれか」を一つ決める方が、続きやすくなります。問題集・通信教育・参考書のうち、どれを軸にするかを先に決めてください。
  2. 週1回、「どこまで進むか」「どこがもやもやしているか」を共有する
    毎日細かくチェックする必要はありませんが、週に一度くらい、子どもと一緒に「今週はどこまでやるか」「どこがよく分からなかったか」を確認しておくと、分からなさがたまりにくくなります。教材のページを開きながら、短く言葉で共有してみてください。
  3. 通信教育・オンライン教材は、視聴+ノート+問題をセットにする
    動画だけ視聴して終わると、「分かった気持ち」と「解ける力」が離れたままです。視聴→ノート→問題演習のセットを、家庭内の「当たり前」にしておくことが、社会科に限らず通信教育を活かすうえで大切です。

社会科の教材は、子どものつまずきをほどくための道具であり、「これさえあれば全部解決する」魔法の箱ではありません。
だからこそ、子どもの様子とつまずき方を一緒に眺めながら、「どんな教材が、この子にとって考えやすい道具になるか」を静かに選んでいくことが、保護者と元教員としての私がいちばん大事にしたい視点です。

この記事を読みながら、「うちはまずこのタイプ、この教材ジャンルからかな」と一度仮決めしてみてください。
そのうえで、タイプそのものをもう少し詳しく見たいときは、こちらの記事も合わせて読んでいただけると、社会への入口が少し広がると思います。

👉関連記事①:中学生が社会を苦手になる5つの理由と暗記科目の誤解

家庭学習全体の整え方や、具体的な通信教育・市販教材の比較については、別記事「元教員が選ぶ家庭学習教材」で、学年や家庭の状況別にじっくり整理していきます。

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